先日、我がチームの選手たちに「スポーツ選手には、笑う資格と泣く資格がある。」という話をした。発端としては、ニヤけて練習している選手がいるから。近年は「スポーツは楽しいもの」という発言が多く聞かれ、試合中に笑顔を見せるシーンも少なくないが、後者は良しとしよう、しかし前者はどうなのか。当事者や関係者でない試合だけ見て評価する方からは「スポーツは楽しくなくては意味がない」というような声が多くでるが、試合に至る前の練習は楽しいわけがない。技術を上げるため、ミスを減らすため、身体を強くするためには、歯を食いしばる様な練習をしなければレベルアップは望めない。キツイ練習が楽しいわけがない。笑顔なんてあるわけない。ニヤニヤして集中などありえない。ただし「ずっと笑うな」と言っているわけではない。これから高校生・大学生・社会人と成長していく中で、ニヤニヤや自身の緩さみたいなものを改善できない者は苦労するし勘違いされる。
集団行動では笑いの使い方のタイミングも重要である。だから若い今のうちに自覚してほしいから、あえて言う。ちなみに小池監督も同意見である。加えて「絶対」「意地でも」という意識が必要だという話をした後のノックは、いつもポロポロエラーし、逃したボールも取りにいかない選手たちが殆どノーミス、たまにミスしてもちゃんと自己責任でボールを取りに行っていた。スポーツの魅力の一つは、育てにくいこういうところを育てられるからである。このことなどが出来るようになった選手は、笑う資格がある。キツイ練習のあとの笑顔、チームメイトをリラックスさせる笑顔、良い結果が出たときの笑顔、達成感から出る笑顔などは誰も否定しない。

 次に今年の夏の甲子園決勝戦の試合終了後を思い出してほしい、敗れた金足農業は吉田投手が泣いていた、彼は夏の試合のほぼ全試合を投げぬき敗れた涙、大阪桐蔭は中川主将が泣いていてた、彼は2年生での甲子園で自信のミスで敗れた悔しさ、今年の選抜に優勝したことで、初の2回目の春夏連覇がかかったプレッシャーはそれは計り知れないものがあったと思うが、そこから解き放たれた涙、この2人の涙は納得できる、間違いなく2人には「泣く資格」があった。両チームの他の選手が殆ど泣いていないことからも良くわかる。ただし、今年は我がチームにも希望のもてる涙があった。フレッシュマン大会で、私がサインを出した初日の試合の2試合目だが、普段あまり試合に出ない選手が実力を発揮して効率よく得点しリードをしていたが、後半の守備のミスなどで逆転負けした。試合後、村山が泣いていた。村山は最近成長しており、攻撃では活躍したものの後半にはレフトの守備で痛恨のミス。悔しかったのだろう唯一泣いていた。フレッシュマン大会で負けて泣く選手を初めて見た、悔し涙は人を成長させる、チームメイトも刺激になっただろう。本当のスポーツの良さを経験したことのないコメンテーターの「スポーツに勝敗は必要ない」は「ア・」である。勝とうとする必死さが、観る者を感動させる笑いと涙となる。

 もう一つ、先月の練習中にある保護者から「樋口コーチは笑うことがあるのですか?」と言われた。複雑だった、確かに昔からポーカーフェイス的なことは言われたことはあるのだが・・・もう少し笑うようにしよう。

 最後にもう一つ。「出でよ未来モンスター」は、現在の団員に対して言ったのだが、化けの皮が剥がれるようなら無理して化けなくてもいい。しっかり「グン」と成長してほしい。
 我々の見えないところで歯を心を食いしばる努力を期待したい。

樋口

078樋口076_201809131

 まだ記憶に新しいが、今年の第100回全国高校野球選手権記念大会、甲子園は100回という節目もあり、連日熱戦が繰り広げられた。加えて金足農業という公立の農業高校の快進撃もあり、さらに盛り上がった。世間では野球をする子どもが減っていることを問題視しているが、この甲子園の様子からは、これを全く感じさせないし、私自身は今までは野球人口が多すぎて、ようやく多種多様なニーズから色々な競技種目に散らばり平準化されたのだと思っている。野球人口が減っている事より、むしろ子ども自体が減っている事に加えて運動をしない子どもが増えていることを憂いたほうがよいと思う。

 心配はさておいて、新潟大会も盛り上がった。中でも決勝戦は久々に新発田市が燃えた。公立高校の新発田高校が決勝に進出したからだ。新発田市では急遽、市役所にパブリックビューイングを開設したところ、新発高OBや市民で大盛況だった。
 新発田リトルシニアも盛り上がった。決勝で対戦した中越高校と新発田高校の両校野球部には新発田リトルシニアの卒団生が所属していたからだ。しかも、どちらが勝っても今年で7年連続で新発田リトルシニア出身選手が甲子園に出場することになる快挙だからだ。中越には坂井・山田・石井の3名、新発田には日野・増子・大竹・三原の4名の新発田リトルシニア出身者がベンチ入りしている。パブリックビューイングを設置した私としても、職業柄当然「新発田高校」と言いたいところだが、中越にも教え子がいるし、私自身は両校ではなく、この7名に静かに声援を送ることにした。結果は中越高校が甲子園に出場ということになったが、いい新潟大会であった。他校にも当然、新発田リトルシニアの出身者はおり、みんな精一杯甲子園を目指し戦った。心から拍手を送りたい。

 中越が甲子園から戻った8月20日には決勝で戦った両校の新発田リトルシニア出身者7名が新発田市長・新発田市議会議長に表敬訪問してくれた。7名みんな達成感と少し大人びた姿からか、いい顔をしていたし成長を感じた。指導者冥利に尽きる。15期生には、この素晴らしい野球経験を活かし、それぞれの活躍を期待したい。

 さて、これで7年連続新発田リトルシニア出身者から甲子園選手が誕生しているが、そろそろ「新発田リトルシニアに入団すれば甲子園に出場できる。」というような神話?都市伝説?は生まれないものか。それより、そろそろ全国大会に出場しなければ、快挙は続かない。
しかし指導者としては、怪物を育ててみたい。出でよ未来モンスター、新発田リトルシニアに集まれ!!

樋口

077樋口075_201809051

077樋口075_201809052

 去る、7/28~31の期間で「日韓親善スポーツ交流大会」が大韓民国議政府市(ウィジョンブし)で開催され、今回は野球・柔道・卓球の3競技での大会となった。この大会も昭和55年の体育交流協定締結後の翌年昭和56年から第1回が議政府市で開催され、途中、国際問題や災害、事故の発生で中止となった年もあったものの、早いもので今年で38回目の開催となり、最初に出場した選手団は50歳代となっており、親子2代で交流大会に出場という方もいるのかもしれない。
 この大会は市民レベルの民間交流で国内でも韓国との交流で、これだけ長く、そして友好的に継続開催されている大会は無いので韓国からも高い評価をいただいている。こういった地道な交流が国際問題の解決と韓国との更なる親交の向上につながればと願っている。

 さて、競技結果としては、わが新発田リトルシニアは見事に勝利したが、他の2競技が敗れたため総合優勝とはならなかったが、スポーツを通じて友好の輪は広がった。参加した新発田の子たちは競技の他にも期間中に食・観光・ショッピングなどを通じて、貴重な体験をし、今後の人生の糧となったことだろう。また指導者などの大人も、これまでとは異なるスケジュールであったため韓国を満喫できただろう。私も海外はあまり得意ではないが、行って帰ってきてみれば「良かったな」となった。これは議政府市関係者が心から我々を歓迎してくれているからであり、その姿を見て、それを感じれば感謝しかない。悪いことでなければ面倒くさくても「まずやってみよう」という姿勢が大事である。人は面倒くさかったりすると「まずいいや」となりがちだが、やってみないと「何も始まらない」。偶然の発見も予期せぬ覚醒や進化もやってみなければ何もない。今年の夏の甲子園に出場したチームも、浦和学園の4スタンスや加圧トレーニング、花咲徳栄の心理学メンタルトレーニングなどの新たな取組みを、逆に大阪桐蔭はダメと言われているウサギ跳びを取り入れていた、正しくやれば有効なものもあり、継続と見直し、そして新たな分野へのチャレンジを積極的に行っている。

 「待てば海路の日和あり」と言うことわざがあるが、スポーツには全く必要ない。内野ノックでは必ず「もっと前に出れやー」という声が飛ぶ。そのとおり、スポーツ選手は常に挑戦、少しでも前進するしか日和はない。
 「やってみなければ何も始まらない。」

樋口

076樋口074_201808291

076樋口074_201808292

 先日(6月29日から7月3日まで)、ハードオフエコスタジアムを会場に、8月22日から31日の期間でアメリカはフロリダで開催される「第8回WBSC女子野球ワールドカップ」で6連覇を目指す「侍ジャパン女子代表合宿」が行われた。

 合宿中行った対外試合は6連勝、ワールドカップ開催会場を想定した人工芝対策は万全。さらには若手の育成と十分手ごたえのあった合宿だったに違いない。私も初めてマドンナの試合を観戦したが、皆上手である。元気もある。「野球が大好き。」と観ていても感じるいい試合でした。中でも4番の川端のバッティングは素晴らしい、というか凄い。勉強させてもらった。スタンドで観戦しているカモメ・・・失礼、開志学園高校野球部で頑張っている花木芽にも久々に会えた。

 会えたと言えば、「東京六大学野球オールスターゲームin新発田」の開催をきっかけにご縁が出来た、全日本女子野球連盟事務局長の山田博子さんにも再会できた。後輩の竹内果園で実ったサクランボを一箱差入れさせていただいた。あとでメールが届いたが、「選手たちが大喜びで、ロッカールームでワイワイ言いながらいただいてました。」とのこと、ぜひフロリダでサクランボパワーを炸裂させてほしい。そして、いつか新発田でマドンナの合宿を実現させたいものだ。
 皆さん、8月下旬のワールドカップ注目ですよ。

樋口

075樋口073_201808081

 先日、ハードオフアーチェリークラブの主催で「アーチェリー体験会」が新発田市役所札の辻広場で開催された。これは、アーチェリーの普及を目的に実施したものだが、平日の午後4:00~6:00という時間帯が「集客」としては心配で、市街地の中学校に通っている新発田リトルシニアの団員にも声をかけたら嬉しいことに5名参加してくれた、全体でも約30名の参加があり皆満足していた。そして大発見があった。的までは至近距離での体験会とはいえ、なかなか中心に中てるのは難しいのだが6発中5発を中心に中てた選手がいた。60満点中56点という高的中率で「テストでとる点数よりいいじゃないか」といじったら照れ笑いしていた。

 このアーチェリー体験で得た自信と集中力の成果なのだろう、週末に行われた開志学園女子野球部との練習試合に代打で打席に立った高的中率の選手は、みごとな中りでセンター前にはじき返した。我々の子ども頃は色々なスポーツを通じて、失敗したり成功したりして、気づくと何か自信をつけていたものだが、現代では、基本、野球選手は野球だけ。この様子を観れば、野球のためには野球以外のスポーツも経験して成長するという方法もあると感じた。幸い、ホームグラウンドである敬和学園大学にはアーチェリー部がある。野球が伸び悩んでいる選手がいたらアーチェリーをさせよう。

 新発田リトルシニア アーチェリー部の誕生である(笑)

❖写真は講師をされた、日本代表選手でハードオフアーチェリークラブの中村美樹さんと高的中率だった(仮称)新発田リトルシニアアーチェリー部 初代主将

樋口

074樋口072_201807041

074樋口072_201807042